発がんリスクを考慮していない”室内化学物質基準値”
2019/07/07
戦後の高度経済成長と共に化学製品は増え、モノは
安くてたくさん作られるようになりました。
しかし、その為に使用された多種多様な化学物質は、
人々に甚大な影響を与えました。その代表が、新潟や
熊本で起きた水俣病であり、富山のイタイイタイ病、
そして三重の四日市ぜんそくです。
住宅を建てる際は、平成15年の建築基準法改正にとも
ない、シックハウス新法として化学物質が特定され、
各々の基準値が明記されています。
しかし最近、その設けられた基準値は、あくまでも
シックハウス症候群に対する値であり、発ガン性を
考慮された値でないことがクローズアップされています。
フランスリヨンにある国際ガン研究機関(IARC)では、
ホルムアルデヒドの評価を変更しているようです。
ちなみに、ホルムアルデヒドの発ガン性の動物実験では、
非常に低濃度で発ガンしていて、それを人間に当てはめ
ると、その危険性レベルは国の基準値では「10人に1人」
が発ガンするリスクがあるとのこと。つまり厚生労働省の
ガイドラインをクリアした家でも一生住むと、毎年10人に
1人ずつホルムアルデヒドによるガンで死亡するという事。
皆さんそんな家に住みますか?いいえ今住んでいるのです。
今後日本でも、安全性を考慮し化学物質の基準レベルを
見直す日が近いかもしれません。