大事にしたい日本の文化
2020/03/03
今日3月3日は「上巳(じょうし)の節句」です。
”桃の節句”とも言います。
”ひな祭り”とも言います。
ひな人形を飾り女の子の誕生と成長を祝うのです。
むかしの”祭り”は「予祝」の意味合いが強いので
女の子の誕生と成長を祝うのと同時に
農作物の豊穣を「前祝い」したのだと思います。
今ではお祝いする家庭は減っているのではないでしょうか。
そういう我が家も”雛人形”を何年も飾っていません。
50歳を超えた奥様に「成長を祝おう!」と言ったら
「なんでっ!」と怒られそうな増谷です。
1年間で「節句」は5つあります。
・1月7日「人日(じんじつ)の節句」 ”七草の節句”
・3月3日「上巳(じょうし)の節句」 ”桃の節句”
・5月5日「端午(たんご)の節句」 ”菖蒲の節句”
・7月7日「七夕(しちせき)の節句」 ”笹の節句”
・9月9日「重陽(ちょうよう)の節句」 ”菊の節句”
五節句は唐の時代(618~907年)中国では制度としてあり
日本には奈良時代(710~794年)に伝わったと言われます。
奇数は縁起の良い日、偶数は縁起の悪い日と考えられ
「奇数月 + 奇数日」は偶数になるので
災いを避けるために季節ごとに旬の食べ物を食べ
生命力をもらい
その力で邪気を祓う(避邪)目的で行われました。
日本では江戸時代(1603~1868年)に制度化され
一般大衆に広まるが
明治6年(1873年)に五節句の制度は廃止。
その後、年中行事として残り今に至っています。
でも段々と”お祭り”的な行事ではなくなっている
そんな気がします。
何にでも神が宿ると考えるさすがの日本です。
食べるものにも理由がありました。
・雛あられ
ピンク・緑・黄色・白の四色は四季を表しています。
「”一年間”女の子が幸せに過ごせますように」
という願いが込められています。
・ひし餅
上からピンク、白、緑の三色になっています。
上のピンクは「魔除け」
白は「清浄・純潔」
緑は「健康」
雪(白)の下に新芽(緑)があり
雪(白)の上に桃の花(ピンク)が咲いている
春を表現しているそうです。
・白酒(しろざけ)
江戸時代後半に定着した白酒は
「大蛇を宿した女性がひな祭りの日に白酒を飲んで
大蛇を流産させることができた」という逸話から
胎内に悪い子が宿らないように白酒を飲む風習が
生まれたという説があり
これはお酒が好きな女性には良い口実になりそうです。
そのほか
桃の花をお酒に浮かべた中国の「桃花酒」が伝わった
という説もあります。
いずれにしても「節句」は祭り『楽しむ』ことが前提です。
5月・7月・9月と今後も「節句」があります。
家族で、友達同士で大いに楽しみましょう!
その為には『健康』でいることです。